Reviewレビュー
「大嫌い」から始まる社内恋愛ノベルの要点
- 鬼上司・堂島部長と後輩彩の禁断恋愛を描く長編ノベル
- 年上女性×オフィスが好きな人に刺さる構成
- 595ページで660円。ボリューム対価格は良心的
花沢彩の視点で描かれる「ギャップ」に惹かれる人向け
この作品の主人公は、コーヒー会社に勤める25歳の花沢彩。容赦ない指導で部下を追い詰める鬼上司・堂島由香里部長に苦しめられ、出張先で「大嫌い」と本音をぶちまけるところから物語が動き出す。
ところが翌日、堂島は態度を一変。理想の上司へと変わった姿に、女性好きの彩が惹かれてアプローチを仕掛けていく。
「嫌い」が入口になる恋愛が好きな人なら、間違いない。しかも相手は年上の上司。立場の力関係が絡む関係性の緊張感が、この作品の味だ。
堂島部長の変貌と「立場逆転」、二段構えの見どころ
鬼から理想の上司へ。ギャップ萌えの起点
冒頭の爆破が「大嫌いです!」という一言。ここから堂島が豹変し、秘密の恋人同士へ発展する流れは、王道ながら気持ちいい。
仕事ができる女性の厳しさと、部下を思いやる優しさ。その落差を彩の視点で追えるのが楽しい。
副社長・神取美紗子という第二の山
彩は新部署「CM制作部」へ抜擢され、50歳の美貌とカリスマ性を持つ副社長・神取のもとでキャリアを積むことに。
堂島との別れ、そして新たな憧れ。恋と仕事が同時に揺れる展開は、単なる社内恋愛ものより厚みがある。
元恋人が「部下」になって現れる
個人的にいちばん注目しているのがここ。部署の廃止により、なんと堂島が彩の部下として異動してくる。
恋人同士だった二人の立場が完全に逆転。この関係をどう踏み留めるかで、彩の選ぶ「最高の未来」が問われる。
鬼上司→恋人→部下。堂島との関係が三段階で変化する構成が、この作品最大の見どころ
660円・595ページの読みごたえと、分かれるところ
発売日は2026年10月30日で、現時点では販売数1本・お気に入り2人。まだ評価が蓄積していない新作だが、ボリュームに対して価格は控えめで、ノベルとしては試しやすい。
「女性間接触」のタグの通り、女性同士の関係性が主軸。年上女性二人に挟まれる形の恋愛模様は、このジャンルの好みに合う人には強い。
惜しい点は、595ページという分量ゆえに中盤の展開が長く感じる可能性があること。恋愛ドラマ部分が中心で、密度を求める人には好みが分かれる
良い点
- 立場逆転という独自の展開
- 年上ヒロイン2人の個性の対比
- 恋とキャリアが絡む本格的な構成
惜しい点
- 評価がまだほぼ蓄積されていない
- 長編なので読む時間が必要
堂島と神取、どちらの年上女性が好きかで選べる作品
- 年上女性×社内恋愛の緊張感を楽しみたい人
- 鬼上司のギャップ萌えが好きな人
- 女性同士の恋愛関係を描いたノベルを探している人
- 立場が逆転する展開に興奮できる人
- 長編をじっくり読みたい人
彩が最後に選ぶ「最高の未来」が何なのか。そこはぜひ本編で確かめてほしい。
公開 2026.11.06





